美容室のDM（ダイレクトメール）は、お客様へのお礼やお誕生日月の割引などのお得な情報があるため、顧客にとって貰ってうれしいメッセージであると同時に、美容師にとっても重要な集客ツールの一つです。

今回は、美容室のDMで集客に繋げるためのポイントについてお伝えし、あわせてDMの例文もご紹介します。

美容室のDMの効果とは

まず、美容室からお客様へ送るポストカードなどのDM（ダイレクトメール）の効果にはどのようなものがあるか解説します。

リピート促進

美容室からお客様へDMを送ることの効果の一つ目は、リピート促進効果です。

DMを通して、来店されたお客様に感謝の言葉やヘアケアの方法などを伝えることで、お客様に「大切にしてもらっている」「次回もこの店に行ってみよう」と少しでも思ってもらえるように働きかけることができます。

お客様のリピート率を高めることは、美容室の運営においてとても重要です。「本日はありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」などのありきたりで簡単なお礼だけにならないよう、施術中の会話や次回の施術予定など、その人ではないと書けないようなメッセージを残すことがポイントです。

失客対策

美容室からDMを送ることは、失客対策にも効果を発揮します。

「希望のヘアスタイルにならなかった」などの技術的な理由により他店に変更されるケースは仕方がないですが、仕事や家庭の事情でスケジュールが合わずになかなか美容室に行くことができないという方も多いと思います。

そのような顧客がDMを見ることで、行きたい気持ちを刺激することができます。さらに、美容室に足を運ぶきっかけを作るために、美容室で行うイベントやキャンペーンをDMで告知すると良いでしょう。

イメージUP

美容室からのDMは、美容室のイメージUPにも寄与するでしょう。

なぜなら、DMを通じて、顧客に対して特別な情報やサービスを提供することができ、顧客への価値を高めることができるからです。

また、DMのデザインやコンテンツを工夫することで、美容室のブランドイメージを強化することもでき、美容室の個性やコンセプトを顧客に印象付けることができます。

ただし、DMを送る際には、顧客からの許可を得ることと、迷惑と感じられない頻度で送ることが大切です。

効果がある美容室のDMを送るタイミング

では、美容室のDMを送るのに効果的なタイミングはいつなのでしょうか。

来店後すぐ

一番効果が高いDM発送のタイミングは、来店後すぐです。

なぜなら、顧客がまだサロンの印象を鮮明に持っている段階で顧客に対する感謝の気持ちを伝えられると、顧客のロイヤルティを高めることができるからです。

また、来店後すぐのDMには、お礼に加えて、手入れの方法やセットのアドバイスなどのメッセージを添えることで、店やスタッフへの信頼感は高まるでしょう。

お客様のヘアスタイルや髪質、ライフスタイルなどを踏まえて、「次は〇〇〇の施術はいかがでしょう？」など、次回の提案も行えるとより寄り添ったDMになります。

周期から予想される来店10日前ぐらい

周期的に来店する顧客に対しては、前回の来店から一定期間が経過したタイミングでDMを送ることで、次回の来店を促進する効果があります。

特に、美容室の施術やトリートメントなどが一定の周期で必要な場合、来店予約を促すために効果的です。

具体的には、周期から予想される来店日の10日前ぐらいのタイミングでDMを送ることで、顧客に来店予定を思い出させ、スケジュールの調整をサポートすることができます。これによって、予約の確保や変更に対して顧客の利便性を高めることができます。

長期休みやイベント前

長期休み前のDM送信は、特に休暇前に美容室を利用したいという顧客層に対して効果的です。ターゲット顧客のニーズを理解し、タイミングを適切に決定しましょう。

また、長期休み前にDMを送ることで、顧客の美容に対する関心が高まります。休暇前に美容室でリフレッシュしたいというニーズを喚起することができるでしょう。

このタイミングのDM発送は、スタッフのスケジュール管理やサービス提供に対する準備を適切に行うためにも有効と言えます。

美容室のDMの書き方のポイント

ここまで、DMの効果や送るタイミングについてご説明しましたが、ここからは、その書き方のポイントをご紹介します。

手書きにする

時間はかかりますが、一番お客様に気持ちが伝わるDMは手書きです。

印刷した文字でありがとうと言われるのと、その人の文字でありがとうと伝えるのでは温かみが違います。また、マーカーや簡単なイラストなどを入れると親近感も向上します。

さらに、美容室のコンセプトやブランドイメージに合った手書きのデザインを取り入れることで、個性的でオリジナルな印象を顧客に与えることができます。

個人名を入れる

DMの中に、顧客の名前を入れることで、そのDMが自分に特別に作成されたものと認識してもらえ親近感を与えられるでしょう。

また、個人名を入れて会話のようなメッセージにすると、頭の中で実際に話されているように思えるため、美容師と顧客の距離が近くなります。

ただし、馴れ馴れしいメッセージは、受け取り方によっては不快に思われるため、顧客に合わせた対応をすることがポイントです。

おすすめのスタイルを入れる

来店直後のDMの場合、今回の施術についての感想を入れることも重要ですが、これまでのカウンセリングや髪質の分析などを通して、似合うであろうスタイルを簡単な理由を添えて提案することも効果的です。

例えば、カウンセリングで、いつかカラーに挑戦したいという希望があるお客様がいた場合、「ダークブランは〇〇さんのような短髪やお仕事のスーツスタイルにも似合いますのでおすすめです」と簡単にPRすることで、次回、カラーのオーダーが高まる効果があると言えます。

【例文】集客につながる美容室のDM

最後に、すぐに実践できて集客につながるDMの例文をご紹介します。

来店お礼DM

・A様（30歳代 男性　会社員を想定）

先日は、お忙しい中ご来店いただきありがとうございました！パーマは初めてと言われていましたが、波パーマはAさんの黒髪に似合っていました！タオルドライ後に100円玉くらいの大きさのワックスをもみ込むようにつけると簡単にクルクルになるので、毎日のスタイリング、頑張ってください！またのお越しをお待ちしています。

・B様（30歳代　女性 主婦を想定）

日曜日はご来店いただき、ありがとうございます！
ストレートパーマの評判、お子様にいかがでしたか？とても似合っていたので、またご家族のご感想も教えてくださいね。
お風呂上りは軽くタオルドライをして、あまり乾かしすぎないようにドライヤーで乾燥させてください。しばらく髪を伸ばしたいとのことでしたので、ボリュームが気になられましたら、いつでも毛量調整にお越しくださいませ。

周期から来店10日前ぐらいのDM

・C様（50歳　男性 自営業）

先月はご来店いただきありがとうございます。
その後、パーマの持ちはいかがでしょうか？パーマ自体はあまり効果は落ちないのですが、根本が伸びてくると、全体がつぶれてしまう傾向にあります。
ボリューム調整やサイドのカットだけでも雰囲気は維持できるので、お時間があるときぜひご来店ください！

・D様（20歳代　女性 大学生を想定）

先月はご来店いただきありがとうございます！
カラーの調子はいかがですか？先日お買い上げいただきました●●のシャンプーは市販のものより比較的低刺激で、髪の補修成分も高いため、使い続けていただくと色の持ちがよくなります。店に在庫があるのでいつでもお買い求めにお越しください！
もうすぐ秋なので次は落ち着いた色にチャレンジしましょう！またのご来店を心よりお待ちしています。

しばらく来店していない方へのDM

・E様（20歳代　男性 大学生を想定）

まだまだ暑い日が続きますが、Eさん、お元気ですか？
【学生さん限定カラー遅割り】を始めました！
これまでカラーはやや高かったのですが、17時以降に来店いただくと30％オフととてもお得です！
バイトやサークルの後にでもお気軽にお越しください。また、バイクの話もしましょう！

このように、DMはあまり長くなりすぎず、簡潔に主題を伝えることが大切です。
DMを書く手間や時間は掛かってしまいますが、長い目でお客様とお付き合いするために、「感謝の気持ち」や「美容師としての意見」を入れながらメッセージの作成にチャレンジしてみてください。

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